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富山インド協会


2014年 活動報告

交流促進へ追い風 インド経済文化視察団

 富山インド協会と北日本新聞社は昨年11月10日から15日まで、インド経済文化視察団(名誉団長・髙木繁雄富山県商工会議所連合会長、団長・河合隆同協会長、北日本新聞社会長)を派遣しました。県内企業のトップや富山県華道連合会の役員ら約40人が参加し、首都ニューデリーなどを訪問。参加者たちは現地政府機関や日系企業のトップとの懇談を通じ、両国の交流促進に追い風が吹いていることを実感しました。県後援。同協会からは、2012年3月と12月、13年11月に続き、4度目の視察団派遣でした。

日系企業の誘致に力 商工次官と懇談

インド経済文化視察団は昨年11月12日、ニューデリーのインド商工省を訪れ、アミターブ・カント産業政策・振興担当次官と懇談しました。次官は県内からの投資を歓迎するとし、「富山には優れた企業がある。インドで事業展開できるよう、全力でサポートしたい」と述べました。

昨年5月に就任したモディ首相は日系企業の誘致に力を入れており、同9月に東京で行った安倍首相との会談で、今後5年以内に日本の対インド直接投資と進出企業数を倍増させることで合意しました。インド政府は日本からの投資をサポートするため、同10月に日本特別チーム「ジャパン・プラス」を商工省に設置しました。ジャパン・プラスの発足後、視察団が訪れたのは初めてということでした。

カント次官は「インドの経済成長には、製造業の発展が不可欠。富山の企業とぜひパートナーになりたい。そのためには、どんな支援も惜しまない」と、県内企業のトップらの来訪を歓迎。顧問の荒木勝富山県公営企業管理者から富山の産業や観光について説明を受け、「富山はとてもきれいな所。北陸新幹線開業後の4月に訪れたい」と強い関心を示しました。副団長の中井敏郎富山県薬業連合会長・東亜薬品社長が、インドの企業との提携の実現方法を質問しました。

一行はニューデリーにあるインド商工会議所連合会も訪問し、モディ首相就任後の投資環境の変化やインドの企業との提携の進め方などについて、アトゥル・シュングル事務局次長と情報交換しました。

インドの経済情勢に理解深める 日本商工会と懇談会

視察団は商工省訪問に先立つ同月11日、現地の日系企業でつくるインド日本商工会の普世粛久(ふせ・としひさ)会長ら役員との懇談会をニューデリーのホテルで開き、県内企業のトップらが現地の経済事情に理解を深めました。

インドに進出する日本企業はここ5年で倍増し、現在、1千社を超えています。日本商工会には約390社が加盟し、投資環境の改善に向けたインド政府との協議や、会員への情報提供を行っています。

インド日本商工会からは普世会長のほか、3人の役員が出席。伊藤忠インド会社社長を務める普世会長は「インドと日本との経済・文化的な結び付きはどんどん強くなっている」と指摘し、インドで事業を展開する上での苦労や注意点を説明。「大手だけでなく、中小企業が進出する際もお手伝いしたい」と話しました。視察団のメンバーは、モディ首相就任後の社会情勢や投資環境の変化について熱心に質問していました。

日本大使館主催の夕食会に招待

視察団の一行はニューデリーにある日本大使館主催の夕食会に招待され、八木毅駐インド大使らと歓談しました。

八木大使は「政治・経済だけでなく、文化を含めた人的な交流が進み、両国の関係がより強くなることを期待する。皆さま方の訪問は、心強くありがたい」と歓迎の言葉を述べました。河合団長のあいさつに続き、インド三菱商事会社の榊田雅和社長の音頭で乾杯しました。

会場には、すしやおでんなどの日本食が数多く用意されました。県内からインドに進出しているYKK、不二越などの関係者も訪れ、団員の企業のトップらはインドでの事業展開などについて質問しました。髙木名誉団長が中締めをしました。

一行は歴史都市アグラなども訪れ、世界遺産のタージ・マハルやファテープル・シクリなどを視察しました。

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