富山インド協会の特別講演会は6月2日、富山市のANAクラウンプラザホテル富山で開かれました。ディーパ・ゴパラン・ワドワ駐日インド大使が「インドと日本の関係」と題し、両国の歴史や今後の関係強化に向けたインド政府の施策などを紹介。「経済、人的交流の促進に積極的に取り組み、富山との絆をさらに強めたい」と語りました。
講演会は同協会の2015年度定期総会に合わせて開催しました。ワドワ大使は、日印関係が2000年の「日印グローバルパートナーシップ」を機に進展し、政治、防衛、経済など広範囲の対話メカニズムを有していると前置きした上で、インドの経済成長や日本企業の進出状況について説明。インドでのビジネスは▽国内市場のみならず、東南アジアやアフリカ、中東、欧州展開の足掛かりとなる▽高齢化が進む日本に対し、若く豊富な労働力がある▽ビジネス環境を整えるため、登記過程の簡素化や工場インフラの拡充などが進められている-といった利点を挙げ「(日印の)経済分野での連携は互いに大きなメリットをもたらす」と述べました。
さらに人的交流の必要性にも触れ、文化や教育、化学、技術といった分野での相互理解が進むことに期待しました。最後に「21世紀は〝アジアの世紀〟になると誰もが知っている。しかし、どんな世紀になるのかは、日印がどれだけ強い絆を築くかにかかっている」というモディ首相の言葉を紹介し、「両国関係は大きな可能性を秘め、楽しみな段階にきている。絆の強化に向けて努力していかなければならない」と締めくくりました。