(肩書きはいずれも開催当時)
富山インド協会は6月5日、2019年度定期総会・懇親会を富山市のANAクラウンプラザホテル富山で開きました。駐日インド大使のサンジェイ・クマール・ヴァルマ氏を迎え、会員らが日印両国の経済・文化交流の輪をさらに広げていくことを確認しました。併せて講演会も開き、インドの経済概況や市場参入について理解を深めました。
(肩書きはいずれも開催当時)
富山インド協会は6月5日、2019年度定期総会・懇親会を富山市のANAクラウンプラザホテル富山で開きました。駐日インド大使のサンジェイ・クマール・ヴァルマ氏を迎え、会員らが日印両国の経済・文化交流の輪をさらに広げていくことを確認しました。併せて講演会も開き、インドの経済概況や市場参入について理解を深めました。
総会では、富山インド協会長の忠田憲美北日本新聞社会長が「インドでのビジネス展開、両国の文化交流の促進に努めたい」とあいさつ。2019年度事業として、インド社会や文化に理解を深める催しを秋に開催することを決めました。任期満了に伴う役員改選もあり、新役員として、顧問に齋藤滋富山大学長、参与に坂本淳不二越社長、常任理事に矢野茂北陸電気工事社長、理事に蒲地誠北日本新聞社営業局長を選びました。
ヴァルマ大使は総会のスピーチで、「日本はインドの重要な経済パートナーだ」と述べ、成長著しいインド市場への積極的な投資を呼び掛けました。特に、高速鉄道や地下鉄など巨大インフラプロジェクトが進行している現在は「日本企業がインドに進出する、かつてない機会」と強調。IT分野における技術連携にも触れ「IoT(モノのインターネット)関連で両国の強みを生かし合えば、世界のリーダーになることも可能だ」と力を込めました。
日印両国は現在、民主主義や法の支配、平和への揺るぎない関与といった共通の価値観に基づき「特別戦略的グローバルパートナーシップ」を享受している。日本はインドの経済変革における重要な参画者でありパートナーだ。
モディ首相のリーダーシップの下、インドではビジネス環境の向上に力を入れてきた。IMF(国際通貨基金)はインドの2019年の成長率を7.3%と予測。25年までには、経済規模5兆ドル(約540兆円)の国になるといわれている。日本の投資先として有望な分野としては、原子エネルギーや再生可能エネルギー、電子ハードウェア、ライフサイエンスなどが挙げられる。特に高速鉄道や地下鉄といった巨大インフラプロジェクトが進行している現在は、日本企業がインドに進出する、かつてない機会といえるだろう。
デジタル分野の成長も著しい。スタートアップ企業が次々と生まれ、日印の間では、こうした企業のための拠点が(南部・カルナータカ州都の)バンガロール、次いでムンバイにも設けられる。IoT分野で日印双方の強みを生かすことができれば、世界のリーダーになることも可能だろう。
日印の経済には補完性がある。日本の人口減少を、インドの有能かつ豊富な人材で補うことができる。日本のハードウェア関連技術とインドのソフトウェア能力は、大変良い組み合わせだ。両国はサイバースペースでの連携も模索しており、近い将来、実質的な協力につながることが期待されている。
懇親会では、会員らがヴァルマ大使を囲み和やかに歓談しました。協会顧問の齋藤滋富山大学長は、伝統医学の普及など富山とインドとの共通点を挙げ「大学同士の連携をぜひ実現させたい」とあいさつ。山本修富山県公営企業管理者が祝辞を述べ、インド・アンドラプラデシュ(AP)州との交流促進に向けた取り組みを紹介しました。協会参与の比良竜虎在日インド商工協会長の発声で乾杯しました。
出席者は、これからの交流の在り方などについて語り合いました。協会参与の大田弘熊谷組社友・顧問が中締めのあいさつをしました。