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富山インド協会


2014年 活動報告

一層の交流推進を 定期総会

富山インド協会は昨年5月21日、富山市のホテルグランテラス富山で定期総会・懇親会を開きました。ディーパ・ゴパラン・ワドワ駐日インド大使を迎え、インドとの交流を一層推進することを確認しました。

総会では、河合隆同協会長が「今後も密接な交流を続け、インドが発展していく一翼を担いたい」とあいさつ。名誉顧問の石井知事が「ビジネスや文化の面で関係が深まるようサポートしたい」と祝辞を述べました。新たな顧問に堂故茂参議院議員、参与に髙木繁雄富山県商工会議所連合会長、副会長に麦野英順北陸銀行会長を選びました。

総会後、インドの古典舞踊劇「カタカリ」の公演も開催しました。

会員ら親睦深める 懇親会も開催

懇親会では、会員の県内企業トップらがワドワ大使を囲んで親睦を深めるとともに、日印相互の経済・文化交流のさらなる拡大を誓いました。

髙木富山県商工会議所連合会長が「富山インド協会は、発展著しいインドと日本が協力してアジアの発展に尽くす先兵になれる」と祝辞を述べました。記念品として、青柳志郎日本北陸書道院理事長が「住む場所は違っても同じ天を仰ぎ、天を通じてつながっている」という意味を込めて自ら揮毫(きごう)した作品「異域同天」をワドワ大使に手渡しました。

遠藤俊郎富山大学長の発声で乾杯。和やかな雰囲気の中、出席者は海を越えた日本とインドの国際交流の可能性について語り合いました。水口昭一郎立山科学グループ会長が中締めのあいさつをしました。

引き続き、富山市のANAクラウンプラザホテル富山で役員夕食会が開かれました。石井知事と髙橋富山県市長会長・高岡市長、ワドワ大使、比良竜虎在日印度商工会議所理事長があいさつしました。石澤義文全国商工会連合会長・富山県商工会連合会長の発声で乾杯し、野村正也北陸電気工業相談役が中締めしました。

インドは多文化共生のモデル 田辺氏が講演

富山インド協会と北日本政経懇話会が主催するインド文化講演会は昨年9月9日、富山市の富山第一ホテルで開かれ、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授の田辺明生氏が「現代インドのダイナミズム-多様性社会の挑戦」と題して講演しました。

同協会の文化事業と北日本政経懇話会9月例会を兼ねて開催。インド研究の第一人者である田辺氏は「インドは文化の多様性を維持しながら発展する。多文化共生のグローバル社会のモデルになるだろう」と述べました。

東アジアや中東、インド洋に開かれている地理的な特徴と、乾燥と湿潤が入り組んだ特殊な気候が、インドで文化、宗教、言語の多様性を育んだと指摘。多くの文明は中心地が正義や美の基準を定義するのに対し、インド文明は多くの中心のネットワークで構成されていることを解説しました。

近年、格差と不平等の克服への試みとして、民衆の政治参加・社会運動が活発化していることに触れ、貧困と差別にあえぐ閉じられた「カースト社会」から、多様な人の交わりが成長の活力となる「多様性社会」への変化だと説明。「国家や大資本が主導する経済発展でも、富の再配分でもない、民主主義と経済発展が相互に補完し合う新たな発展モデルだ」と強調しました。

将来の見通しとして、GDPでは2030年ごろにインドは日本を抜き、世界第3位の経済大国になると予想。「生産年齢人口は今後も増える予定だ。格差の克服やインフラ整備など課題があるのは確かだが、貧困層の子どもたちが世界に羽ばたくチャンスをつかもうとする活力に希望を感じる」と語りました。

多彩な活動をPR 専用ホームページ開設・英語版も

富山インド協会は昨年8月、専用ホームページを開設し、2011年の発足からこれまでの歩みを紹介しています。

トップページには世界遺産のタージ・マハルの写真と協会の概要を載せ、左端に「ごあいさつ」「活動報告」「入会のご案内」「役員名簿」の4項目を設けました。「活動報告」では、過去の総会やセミナー、講演会のほか、インドへ派遣した視察団の活動についても掲載しています。

年ごとの活動報告と役員名簿を抜粋して英訳した英語版ページも用意しました。日本語サイトの右上にある「English」と書いたボタンをクリックすると、切り替えることができます。

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